いつも悩んでいる人は、苦しみながら怒りを表しているのである。その3←前回からの続きです。

怒りを表にだせないで、苦しいとか辛いとか嘆く人たち。この嘆きが実は怒りが偽装
して現れているとは思いもよりませんでした。

私は過去に何人かこういう人達と関わりましたが、その嘆きが余りに苦しくて可哀相に
なってしまい、普通の人なら何ともない事を本人に代わってやりました。

何せこちらの罪悪感を刺激してきて

「俺がここで動かなきゃ可哀相だよな~、そうしなきゃ何か悪いな~・・・」

という気持ちにさせられてしまうのです。ここで動いて相手の変わりに物事を運ぶと
一旦、お礼を言われます。こちらも承認欲求が満たされ悪い気はしません。

しかし!

それからしばらく日が経つと、こういう人達は徐々に徐々に正体を現してきます。
喉元過ぎれば熱さも忘れとはまさしくこの人達の事です。

苦しい~苦しい~と嘆く自己憐憫を辞められない人達は自尊心が異常に高いのです。
どういう自尊心かというと

神経症的自尊心が異常に高いのです。
分かり易く言うと、常に聖人で在りたい人。更に分かり易く言うと

「わたしは絶対に悪くない」こういう自尊心です。

惨めさを誇示して人から同情を誘い人を自分の思惑通りに操る。
そして本質は異常なプライドの高さ。

こういう人と関わっている時は、実はここまでその人の正体を把握してませんでした。
その人との縁が切れてから、その人の事を分析し始めてここまで分かりました。

惨めさを誇示して弱者を装い、その実、神経症的自尊心の高さで攻撃する。この相反する
ギャップに気づいた時はビックリ仰天でしたね!

相手を操作したい時だけ、弱者を演じるんですから。

しかし、しかし実はこういう人って、この人の親(特に母親)に問題があることがほとん
どです。親の育て方でこういうふうになってしまうんです。

こういう人達を

アダルトチルドレンといいます。親が自分の面白くない感情を全て子供にぶつけて、
ストレス発散したり、自分の愚痴を延々と子供に聞かせたりする親です。なので、
当人達は常に”いいこ”を求められる訳ですから、自由に感情表現を出来ません。

幼少の頃から親にこれを要求されるわけですから、常に相手の感情を伺い、相手の顔色を
伺い、相手の機嫌を損ねないようにする。気がついたら自分で自分の感情が分からなくな
り都合の悪い感情や気持ちを抑圧するようになってしまう。

幼少の頃から、感情や気持ちの自由な表現を許されず心が地獄な訳ですから
可哀相といえば可哀相ですね・・・同情の余地は十二分にありますね。

長い連載となりましたが、また機会を見てアダルトレンについて書いてみたいと思います。