数年前に毎週日曜日に電話をしてきて、職場の愚痴を延々言う友達の女性がいた。
話しの内容は毎回同じ。

「職場の〇〇さんが、ああでこうでこうなって~」

ものの見事に毎回毎回同じである。

この女性と縁が切れて、しばらくしてまた同じ様な友達の女性が出来た。
この女性の口癖は

「苦しいの~」

である。特に印象に残っているのは

「パソコンの前に座るだけで苦しいの」

である。この女性は普通の人がなんとも思わないことが出来ないのである。
私がそれはこうやればいいとアドバイスしても

「それが出来ないから苦しいんです」

と言われてしまった。こう言われてしまったらこちらはお手上げである。
この女性の話は全肯定で聴かなければならず、アドバイスは一切できない。

結局この女性とも縁が切れた。縁が切れてから私はこの女性の分析を開始した。
そして、意外な事実を発見した。

苦しいの~苦しいの~というあの嘆きは、間接的な怒りの表現だったのだ~!
オ~マイガッド~!なんてこった~!!!

それを教えてくれたのがこの本である

書名:悩まずにはいられない人
著者:加藤諦三
発行:PHP新書

まさしくまさしくこの本に書いてある通りの人だったのである。

本書の16Pから引用

【悩んでいる人は、いつも何かに悩んでいる。
そしていま悩んでいることが、悩みの本当の原因なのではない。

「苦しい、つらい」と悩んでいることを通して、無意識に蓄積された怒りを間接的に放出しているのである。

だから悩んでいる人にとって、悩んでいること自体が救いなのである。
「苦しい、つらい」と悩んでいることが安らぎなのである。】

この本を始めて読んだ時はビックリ仰天雨あられだった。まさか、嘆き苦しむことが怒りの表現であり、安らぎだなんて考えもしなかった。

しかし、そもそもパソコンの前に座るだけで苦しくなるなんて、どう考えてもおかしい。

わたしはその女性が余りにも苦しい苦しい言うので、気の毒になりそれ以上突っ込むことはできなかった。

この本に寄ると怒りの反応の仕方は3つあるとのこと。次回はこの3つの怒りの反応から書いてみたいと思う。